「世界がぼくを笑っても」笹生陽子。

世界がぼくを笑っても

世界がぼくを笑っても

中学2年生のハルトは、父子家庭。オヤジは仕事が長続きしなくってギャンブル好き。そんなオヤジに育てられたハルトは小さい頃から苦労してきて、今はすっかり冷めた中学生。
前年に学級崩壊があったためにクラス担任は4月から休職、代わりにやってきた臨時教師はヘタレで、クラス全体のモチベーションが急降下…。


中学生の様子が生き生きとしてよかった〜やはり笹生さんはさすがだな、と思いました。ヘタレな担任のオヅちゃんもキャラが立っていて◎。ヘタレっぷりがとても愛らしかった。裏サイトなど、最近のアイテムも使っていて、時代に則っているのも目新しかった。ジュニア向けだけど、大人も充分楽しめました。
他人の失敗をあげつらったり、無関心だったり、中学生の世界も大人並みに厳しいことが色々あって大変。だけれど所詮子どもなんだよね。意外に大人も使えるんだよってこと、子どもらに知ってもらいたいな。最後緊張する場面もあったけれど、深刻なことにならずに解決に至ったのは、リアルでは日常茶飯事なパターンなのかもしれない、と思ったり。