「四隅の魔 死相学探偵2」三津田信三。

死相学探偵シリーズ第2弾。久々の自腹本。
その方面に明るい人はご存知かもしれないけど、「四隅の間」という儀式があって、真っ暗な四角の部屋で、5人で四隅の角をリレーしながら周り続ける、しばらくしてこっそり一人が抜けてもリレーは継続する…というもの。霊の降臨ですね。キャ。
大学のサークルで「四隅の間」の最中に、一人が亡くなってしまった事件を発端に、過去の噂やら事件やらが明らかになり、その後サークルのメンバーが次々と死んでいく…
前半は本当に怖かった!呪いなのか殺人なのか。
後半に主役の探偵俊一郎君が登場し、事件は解決に導かれるわけですが、後半は全く怖くない!なんてこったい。
ま、基本ミステリーだし、俊一郎君は真相解明がお仕事なんだしで仕方がないんだけれど、前半の怖さが大変良かっただけに、どうにもテンションが下がっちゃって。
それに、以前に比べると俊一郎君が普通の人っぽくて(大人になったというか、世間を判ってきたというか)、キャラクターの面白味がなくなってしまった感じがする…。これもストーリー上仕方のないことなのかしらん?
今後巨悪と戦うことになるんだろうけれど(多分)、そのことは今回全く触れられなかったのもちょっと肩透かし。「合間のエピソード」ってこと?