「ペガサスと一角獣薬局」柄刀一。

ペガサスと一角獣薬局

ペガサスと一角獣薬局

前から読みたいと思っていたのをこの度ようやく。柄刀さん初読み。
タイトルから、ファンタジーっぽいのかと想像していましたら、意外と本格ミステリーだった。北欧や英国の伝説等々を絡めて幻想的な事件は、いずれも現実にはありえないよう。しかし極めて論理的に解決する、というやり方。見事でした。
内容は南美希風が活躍する短編が5つ。
以下メモ。
『龍の淵』ドラゴン伝説のあるイギリス湖水地方。吹雪でロッジに閉じ込めらた。夜が明けたら主が蘇った龍に襲われ…?
『光る棺の中の白骨』ノルウェーリレハンメル。3年前から消息不明だった女性が、5年前から密封された小屋から白骨死体で発見された…。一番美しい物語だった。風景が目に浮かぶよう。
『ペガサスと一角獣薬局』英国ウェルズ地方。ユニコーンに襲われたらしい男の死体が見つかり、さらにペガサスの目撃情報が…。
『チェスター街の日』遺産相続を巡って拉致監禁された男。やっと脱出してきたのに誰もが「知らない」という…。これが一番驚きの謎解きでした〜すごい。
『読者だけにわかるボーンレイク事件』一つ目の話の前日談。なるほどね〜。