「本日、サービスデー」朱川湊人。

本日、サービスデー

本日、サービスデー

短編集。ホラーはホラーだけれど、かつてなく明るい。軽い。こういうのもあるのか、朱川さん。これだと、他の誰かの作品と混同して、挙句あとかたもなく忘れてしまう可能性大。
『本日、サービスデー』のラストは…、ま、いいか。サービスデー、本当にあったらいいな、何しようかな、やっぱ金もうけかな。天使のガブリエルは、黒執事のウィルを想像。
『東京しあわせクラブ』は人の不幸で自分の幸福を実感する人間の醜さがリアルなお話。ダークな終わり方がなかなかよかった。
『あおぞら怪談』るり子〜成仏してくれ。最後の一行オチが笑えた。
『気合入門』少年がザリガニと真剣勝負…人生はやっぱり気合じゃ〜。これが一番のお気に入りだけどホラーでもオカルトでもないね。
『蒼い岸辺にて』自殺した女性が三途の川の渡し守と会話…人生の先が見えることなどない!だからこそ期待が持てるというもので。