「新参者」東野圭吾。

新参者

新参者

私が東野圭吾を真面目に読み始めたのはほんの2年ぐらい前からなので、このシリーズは初めて。
とっても良い作品でした。無理がないし、いやらしさがない。万人向け。
短編連作で、一つ一つは家族の問題がテーマ、そしてトータルで殺人事件の犯人を追う、という作りが目新しかったです。家族の問題は、またこれがいちいち泣かせる(笑) ずっとハートウォーミングなお話を続けて欲しいから、犯人が見つからなければいい、とさえ思ってしまったほど。
それにしても加賀恭一郎はミラクルな人物。この本の中では私的な部分の描写が全然ないので人間臭さが感じられず、まるで神の使いのようでした。