「Another」綾辻行人。

Another

Another

父親の仕事の都合で、夜見北中に転校してきた中学3年生の榊原恒一。夜見北中には「3年3組の呪い」という噂があって…

2010年最初の1冊は、このミス第2位のこの作品となりました。
大変面白かった!
P673もあるのに全く長さを感じることがありませんでした。私はなんやかやで1週間以上かかりましたが、一気読みも可だと思います。
ルールのあるホラーであるために、ミステリー的展開になる、といった感じ、でしょうか。
part1のWhat?…Why?は不穏な雰囲気にイライラしたりゾクゾクしたり。
part2のHow?…Who?では、一転して青春ミステリー小説のような。Who?は予想はしていましたが○○だなんて全く気付かず、まんまと騙されてしまいました。確かに多くのヒントはあったんだなあ。
そしてヒロイン見崎鳴からうける印象の変わりようにも驚きがありました。
しかしラストの爽やかさは一体…。終焉を迎えたものの人が大勢死んで、しかも呪いの根源が絶たれたわけでもないのに。もっと苦々しい終わり方がふさわしいんじゃないでしょうかねえ。