「明日の空」貫井徳郎。

明日の空

明日の空

帰国子女の栄美がヒロイン。長い海外生活ゆえ、日本人の思考が理解できないこともしばしば。新しいクラスで人気者の男の子飛鳥部君と付き合うことになったが…というのが第一章。
続く第二章では主人公は「おれ」。生きた英語を学ぶべく、六本木の街角で外国人に話しかけ親切にすることでチップを貰う生活。やがて黒人の少年アンディと知り合いになって…。
第三章は再び栄美。やたらと親切にしてくれる男が現れて…。


第一章と第二章の中にある不思議が、第三章でスカッと種明かしされる見事さといったら!驚き桃の木、そーゆーことか!の仕掛け。まんまと誤読させられちゃったよん。
でもねえ、最後にとっつけたような「青春時代の感動話」的展開は、せっかく仕掛けに感動してたのに興ざめした。小金井君を病気で殺す必要あったのかな?友達が死なないと親切のリレーを引き継げないのか?わけわかんない(-"-;) ??(ここまでネタバレ反転)
まあ、物騒な世の中だし、親切の裏に何があるかわからないので気をつけましょう。(いやそういう話じゃないって。いや、そういう話か?)


そしてなんと、貫井さん初読み。何かは読んだ気がしたのは勘違いだった。 やや、やっぱり読んでた(汗)『夜想』。(2011,2,21訂正)