「角のないケシゴムは嘘が消せない」白河三兎。

角のないケシゴムは嘘を消せない (講談社ノベルス)

角のないケシゴムは嘘を消せない (講談社ノベルス)

家を出た妻と離婚した日、透明人間の女と出会った兄信彦と、目の前から突然消えた恋人を探す妹琴里。兄妹が自分の身に起こった謎を追ううちに、二人の行手が重なり合って…。
かなり特殊設定のミステリー、のようなもの。どっちかいうとSFですかね。みょうちくりんな設定と複雑怪奇な展開に、これはもしやバカミス?と危惧しましたが、最後は綺麗にまとまってて、人に薦めるのは考えちゃうけど、私は面白く読めました。
そんな設定は置いといても、親子や夫婦や兄妹のストーリーがとてもよかった。どこまでも誠実でありたい信彦が印象的。