「星間商事株式会社社史編纂室」三浦しをん。

星間商事株式会社社史編纂室

星間商事株式会社社史編纂室

趣味の同人誌作りの時間を捻出するため出世の道を切ったOL川田幸代は、社史編纂室に左遷された。気まぐれな彼氏との関係に悩みつつもオタク生活を満喫し、仕事もそこそここなす日々。あるとき、社史を辿っていくと誰もが口を閉ざす時代があることに気づいて…。
面白かった!OLが会社がえぐい商売をやっていることに義憤にかられて立ち上がるお話ですが、そこに同人誌のノウハウを絡めるというやり方が意表をついており惹かれたし、テンポもよくてぐいぐい読めました。恋の話も織り込んで盛りだくさんだったけど散漫になることもなかったですし。現在も脈々と引き継がれる悪習を「コテンパンに糺す」までは至らなかったのが残念でしたが、ラストは清清しかったです。オタクもやるときはやるんです!ってことで。