「無花果の実のなるころに」西條奈加。

無花果の実のなるころに

無花果の実のなるころに

神楽坂を舞台に、中学生望と、一緒に暮らす一本筋の通った祖母お蔦さんを主役にした日常ミステリー。
面白かった!西條さんの現代ものって新鮮ですね。もしかして初めて?(ゴメスも一応現代ものか?)
起こる事件はわりとドロドロめでも、締めではなぜかさっぱりした気分になった。やはり人生を重ねてきた人のやることは違うなっ。最後の「シナガワ戦争」は危なすぎていただけなかったけど、悪事を働いた子どもを殴り倒す親父にはすっきり。
最後の「罪を犯して罰を受けないというのはね、実は当の本人がいちばん辛いんだよ」というお蔦さんのセリフ、もっともだと思う反面、こういうことが全く理解できない人も昨今では多いのではないかと危惧したりもして。