「仙台ぐらし」伊坂幸太郎。

仙台ぐらし

仙台ぐらし

読書メーターで「手に入りづらい」との書き込みを見て、あわてて買いに走ったれば、書店に山積みされてました(汗)。地元だもの、あたりまえか。以前のエッセイ集は未読なので、初伊坂エッセイ。面白く読めました。
前半は、思いのほか心配性の伊坂さんの楽しい日常。どれも笑えました。妄想に近い心配の相談をされる奥様の冷静さがすばらしかった。「消えるお店が多すぎる」は全く頷けます。震災の後は仕方がないことだけれども特に顕著で驚くこと多々。
震災後に書かれたものはほとんど既読だったけど、改めて読み返すとまたまた思い出して涙が出そうになった。「情報は僕を救ってくれない」という言葉、同感。去年の今頃は私も動揺してたなあ。今はあまり気にしてない、というか、麻痺してるのかもしれない。
短編「ブックモビール」は被災地が舞台のお話。映画監督が登場した場面が印象的。結末は楽しかった。そう、伊坂は楽しい話を書いていた人だった。これからもいっぱい書いて欲しいです。