松村栄子「雨にもまけず粗茶一服」。

雨にもまけず粗茶一服

雨にもまけず粗茶一服

いや、面白かったよ。
最初、主人公の遊馬君が、あまりにも自分勝手で、頭にきたけれど、徐々に大人になっていくんだな〜。
家の後を継ぐのはイヤ、でも何をしたいのかわからない。最初は、切羽詰って、そうせざるを得なかっただけなのに、結局「自分探し」したわけで、やるべきことを見つけて旅立ったのだった。
表紙は時代物っぽいけど、現代のお話。読みやすく判りやすい作品でした。オススメ。

書店のレヴュー

茶道の家元の跡取り息子、遊馬(あすま)君の成長物語。◆遊馬は家元を継ぐ気は、さらさらない。浪人中、大学受験をサボってコンサートに行ったことがばれ、勘当同然の家出。成り行きで、一番嫌っていた京都に逃避行することに・・・◆世間知らずの坊ちゃんが、たくさんの人と出会い、世の厳しさを学ぶうちに、人としてどう生きるか、考え始めるようになる、青春物です。その不器用さが楽しい。脇役たちも個性派揃い。茶道のあれこれや、京都の空気にも触れることが出来て、実に良い作品でした。06/04/16★★★★