「学校のセンセイ」飛鳥井千砂。

学校のセンセイ

学校のセンセイ

おっと、アマゾンでは画像なしですか。校舎の窓から遠くを眺める桐原先生の図です。多分。
すばるの新人賞をとった飛鳥井さんの2作目。1作目「はるがいったら」は、ま、あんまり覚えてないんだけど(自分が前に書いた感想を読み返しても、詳細は思い出せない。文章力ないよな<自分。)、確か、神経質でガチガチのお姉さんと、すぐにあきらめちゃう男子高校生の弟の話だったと思う。好印象だった。
今度の話は、何もかもが面倒くさくって仕方がない高校の先生が主人公。
前作との共通点は「こんな私が嫌い」ということか。
私も引越しするたびに、リセットして新しい自分になろう、と何度も思ったものだ。しかし何回やっても同じ風にしかなれなかったけどね。いい歳になってから「変わろう」としても、「変わるの恥かしい」以前に、頭固くなってるから一朝一夕にはいかないのだよ。それでも、変わりたい、と願う気持ちは持っておいたほうがいいのかも。向上心だ。
脳内思考をダラダラ書き綴ったような文章は、突っ込みどころ満載で面白かった。人と深く関わるのが面倒、といいながら、実は寂しくて不安なのが、まるわかりじゃんか、あんた!みたいな。
結末もすっきり爽やか。……でも「はるがいったら」のほうがよかったかな〜あんまり覚えてないんだけど。