「HEARTBLUE」小路幸也。

HEARTBLUE (ミステリ・フロンティア)

HEARTBLUE (ミステリ・フロンティア)

このシリーズを連続して読んでしまったので、「HEARTBEAT」と合わせて1冊のような気分。多分「BEAT」は読まなくてもいけると思うが、「BLUE」読んでから「BEAT」を読むのはありえないので(肝心の部分がネタバレになってしまうため)、順番どおりに読むのがオススメ。チャイルドポルノが含まれるので、ダメな人は読まない方がいい。
「BEAT」の主人公だった「彼」こと原野井は登場しないが、彼の友人たちのその後の話で、彼がこの作品の中心にいる。
ある事件の真相に、警官のワットマンとCGデザイナーの巡矢が双方向から迫っていくストーリーだが、なかなかにドキドキさせられた。悲しい事件の結末がこれ以上誰かを傷つける事がないよう相手を思いやり労わり合う場面が後半ずっと続いて、苦しかった。
最後は解決に至ってそれぞれの道を行く事になるけれども、それでも、やはり真相が辛すぎるし、空しさは残る。悲惨な出来事に遭遇してしまっても人は生きていかなければならないんだな〜重いな。