「プロトコル」平山瑞穂。
- 作者: 平山瑞穂
- 出版社/メーカー: 実業之日本社
- 発売日: 2008/03/19
- メディア: 単行本
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このちさとさんが、なかなか素晴らしいキャラクター。それが一人称の文章にも如実に現れていて、読んでいて笑っちゃうぐらいの論理的思考、何でもキチンと筋立てて考えないと気がすまない人なんだ。服装はいつもキッチリスーツだし眼鏡だし、傍から見ると「完全武装」で萌える輩もいたりするんだけど、本人は全くの天然。
そんな彼女の特出すべき能力が、ローマンアルファベットによる文字列への並々ならぬ執着で、瞬時に覚えたり、関連性を見出したりできる、というもの。
そんな彼女が情報漏えい事件に巻き込まれ(というか当事者なんだけど)……真相はいかに?とちょっとミステリーっぽくストーリーは展開。
結末はハッピーエンドで、若干そっけなくもあり。本当に想定外の人が犯人だった。足元すくわれた気分。これでいいのかな〜?まあ、小説だしな。
それはそうと、顧客情報をそんなに簡単に知らない人に渡すかよ!と一応は突っ込んでおきたい。どうなんでしょうね、実際問題。
主人公以外の脇役面々もなかなか濃い人ばかりで面白かった。
腐れ縁の元恋人は、これ以上は親身になれない程度の愛情だったのだから仕方がないとは思うもののなんか気の毒、これはどろどろの恋愛小説ではないからな。
長年行方不明だったお父様!最後に現れて重要な役割があった
のかと思いきや……ちょっとガッカリ。
あとはなんといっても景山次長だね!なんだか許せないくらい気持ち悪かった。男ってやつは、、、。