「ワンダー・ドッグ」竹内真。

ワンダー・ドッグ

ワンダー・ドッグ

高校の新入生に拾われワンダーフォーゲル部の部員犬として暮らすことになった雑種犬「ワンダー」と、部員たちとの交流の物語。
とても面白かった!
何といっても、ワンダーがいい。竹内さんご自身が犬を飼われているだけあって、ワンダーの喜びはしゃぐ様子がとても生き生きと書かれていました。
ワンゲル部の面々は次第に代替わりしていくけど、中心にいつもワンダーがいて部員は団結、ワンダーによって将来目指すものが見つかる人間がいたり、と、動物が果たす役割のよさが強調されていて、犬好きの私には応えられないストーリーでありました。犬はいいな。飼うなら犬に限るわ。
でも、現実に学校で犬を飼うのは難しいんじゃなかろうか。小説中では強固に反対する教頭先生がまるで悪者のように扱われる場面もあるけれど(でも実は犬好き)、彼は正しいと思う。犬嫌いの人もいるし、いくら躾をしても事故がないとは言い切れないし(私も飼い犬に噛まれた経験が><)。事なかれ主義といわれそうでも、私はやはり学校で飼うのは反対かな。←まんま教頭センセっすね。でも教頭先生は実はお茶目な人だったのさ。
何はともあれ、爽やか青春小説でした。…竹内さんはこういう風にいわれるのは「違和感」だそうですが、手っ取り早いからついつい使っちゃうのでした。