「僕たちのミシシッピ・リバー」重松清。

僕たちのミシシッピ・リバー 季節風 夏

僕たちのミシシッピ・リバー 季節風 夏

「春」に続いて今回は「夏」。短編が12個。郷愁や後悔、別れの悲しさを、夏を背景にちょっぴり爽やかな風をふかせて描いていて。どれも泣けました。いい話じゃぁ。
お盆の時期だからか亡くなった人を悼み、懐かしむ話が多かった。今を大事に生きなければ、と改めて思ったのでした。
その他で印象に残ったのは「魔法使いの絵の具」。田舎から都会に出ていった人と田舎に残った人の思いが交錯。どちらにもそれなりの苦労や楽しさがあるのに、羨んだり見栄を張ったりしてしまう悲しい性。でもずっと変わらないで待つ人がいるのが故郷のありがたさですね。私も待つ側の人間になるのかなぁ。