「ぼくは落ち着きがない」長嶋有。

ぼくは落ち着きがない

ぼくは落ち着きがない

今、アマゾンの商品の説明をみたらこんな文章が。

人って、生きにくいものだ。
みんなみんな、本当の気持ちを言っているのかな?

青春小説の金字塔、
島田雅彦『僕は模造人間』('86年)
山田詠美『ぼくは勉強ができない』('93年)
偉大なる二作に(勝手に)つづく、'00年代の『ぼくは~』シリーズとも言うべき最新作!
「本が好き!」連載中に第一回大江健三郎賞を受賞したことで、ストーリーまでが(過激に)変化。
だから(僕だけでなく)登場人物までがドキドキしている(つまり落ち着きがない)、
かつてみたことのない(面白)不可思議学園小説の誕生!
( )内は作者談

「ぼくは〜」シリーズか。なるほど。「僕は模造人間」の方は、あまりに昔過ぎてストーリーも何も思い出せないけど(汗)。たしか単行本で持ってたはず…でも段ボール箱ひっくり返すのはちょっと…。


高校の図書部のお話。
なんとな〜く一般生徒たちの群れからはみ出してしまっているかしれない図書部の面々の日常が描かれている。別にこれといった騒動があるわけではないけれど(ラスト付近に若干予兆)、主人公望美の機微が、微笑ましくって好感触だった。なかなか言葉に表せないような微妙さ具合が、妙にリアル。
図書室と狭い部室の中で繰り広げられる人間関係、ちょっと見には和気藹々なのに、実は極力気を使いあっているね!「空気読めない」と責められる尾ノ上君が気の毒だったなあ(笑)。