「ねたあとに」長嶋有。

ねたあとに

ねたあとに

自分が寝たあとに、他の連中が何か楽しいことやって盛り上がってたらいやだな〜というのがタイトルの由来。わかります、その気持ち。
舞台は「ジャージの二人」のあの別荘。毎年夏になると、入れ替わり立ち代り友人知人がやってきて、昼は布団干し、夜は手作りゲームをして遊ぶ。ただそれだけの話。
…そんだけの話に300ページ以上も費やしている。でも飽きなかった。むしろ終わったのが残念。毎年楽しいことして遊んでいてほしい。いや、私も行っていい?虫とかカビとか、気にしない人間だから大丈夫だよ。
都会にいるときには、それぞれにあれやこれやがあって苦労もあるだろうに、この別荘にいるときは、ダラダラしてただ遊ぶ、毎年変わらずに繰り広げられる風景。別荘といったってあんなだし、ちっともお金かけてない。でもなんとも贅沢な話だな〜と思ったのだった。