「人間失格・桜桃」太宰治。

人間失格 (角川文庫)

人間失格 (角川文庫)

自宅にあるかと思って探したけれど見つからなかったのでこれも自腹本。太宰を読むなんて20年(ひょっとして30年?)以上ぶりではなかろうか?
昔読んだ時は共感なんて全然なかった、と思う。あのころは人並みに死にたくなったりしたこともチラホラあったけれども、本当に死ぬ気になったりはなかったし、この作品を読んでのめりこむほど絶望はしていなかったのだろうな。こんな大人にだけはならないだろうな、という漠然とした思い。夢や希望があったのよ。ウブだったわね。
しかし、今読み返すと、予想外に共感できた。あはは。そうそう、生きるのがメンドクサイんだよね( ´,_ゝ`)フッ。太宰はさ〜もっと愛されたかったんじゃないのかな…。
後半のあたりの機微は中高生が読んで理解できるような話ではない、と思いました。もっと大人になって夢破れて生活に疲れた頃がベストではないでしょうか?
とはいうものの、いい大人になると太宰読むのもちょっと恥かしい気がしないでもないんだけどね。