「傷痕」矢口敦子。

傷痕

傷痕

ごめんなさい、ネタバレ注意。


20年前に起きた「目黒区一家殺人事件」。弁護士夫婦と1歳4歳の子どもが犠牲になった。主犯格の男は死刑(既に執行済み)になったが、もう一人の加害者は無期懲役
その加害者が仮出所。死刑になった男の家族、子どもを探し始め、被害者の家族も巻き込んで…。


途中までは非常にスリルがあり、手に汗握った〜仮出所してきた男が非常にいやらしく怪しすぎるのだ!ドキドキ。
しかし。
後半、香子(被害者妻の兄の子)の本名が明らかになったあたりから頭の中が???でいっぱいになって来出し、「○○が○○と○○の子」などと弾けた展開で、なんだかな〜みたいな。
結局20年前の事件の真相が明かされることもなかったのはなぜ?本当の主犯は鬼畜じゃなかったのか?
それに変態父親の変態さ加減も有耶無耶。
髪の毛を残こしても、当事者がみんな死んじゃってるからDNA鑑定する意味ないじゃないか?
何もかも中途半端で終わってしまったよ〜残念。真相は死んだ人がみんな持っていってしまったってことなのかな?


これの前に読んだ本があまりによい作品だったので、ちょっと霞んでしまったのかもしれないけれど…惜しい作品でした。