「魚舟・獣舟」上田早夕里。

魚舟・獣舟 (光文社文庫)

本当にＳＦだった（爆）　どうも「ショコラティエ〜」の印象が強くって、ＳＦ書きの人のイメージが思い浮かばなかったのだ。でも完璧にＳＦじゃないですか〜それが一番の感想。
全体にハードなＳＦだけどどこか叙情的で、美しさを感じました。
以下簡単にメモ。
『魚舟・獣舟』は、同じ世界観で長編を書く予定らしい。是非読みたい。
『くさびらの道』は茸の大繁殖でもたらされた作用が人間を襲うグロテスクで恐ろしい話。「九州でどれだけ被害が出ても、東京はのんびりしたものだった。」
書き下ろし中編の『小鳥の墓』が一番良かった。管理されつくした世界設定が見事。ハルキ文庫の「火星〜」も俄然読みたくなった。（←また買ってしまいそうな予感。実は全然反省してない。）