「はむ・はたる」西條奈加。

はむ・はたる

はむ・はたる

「烏金」の続編。かつて浅吉が助けた孤児たちが主人公、1話ごとに語り手が交代する短編連作集。


前作とは全体の雰囲気が違うような?今回はミステリーふう人情話になっておりましたねえ。なかなか面白かったです。
一番印象的なのは、商売を身につけすっかり更生して自立しているお子たちの凛々しい姿。大人によってもたらされた不幸な身の上を憂いたり恨んだりするだけだった日々を思うと、成長著しい。それもこれも信頼できる大人との出会いがあったからこそ、私はそういう大人でありたい。
次回作では浅吉が帰ってきているといいなあ。