「あした咲く蕾」朱川湊人。

あした咲く蕾

あした咲く蕾

あったかい気持ちになれるホラー短編が7つ。「カンカン軒怪異譚」が一番好き。
以下ちょこっとメモ。
「あした咲く蕾」大阪からやってきた叔母には秘密の能力があって…。がさつなようで本当は情が深い人だった可愛い叔母さんでした。
「雨つぶ通信」降雨時に人の気持ちがわかる能力を持つ女の子。お母さんの再婚話に反抗してしまって…。ラストの一文でニッコリ。
「カンカン軒怪異譚」オバチャンが中華鍋をカンカンならしながら作ってくれるチャーハンは異常に美味しそうに思えるんですけど!私もどこか弱ってるのかもしんない。
「空のひと」娘を出産する直前、夫は…。妬けるぜっ(笑)
「虹とのら犬」荒んだ少年時代、救ってくれた人とのチョコレートの思い出。主人公の話を信じてくれなかった担任教師に腹立った!
「湯呑みの月」大好きだった病弱な叔母との思い出。急に疎遠になったのは…。男女の仲のグズグズした話はちょっと苦手。
「花、散ったあと」ガンで余命わずかの親友は昔からほら吹きで。昔住んでいたアパートでの「トッカンババァ」の心温まる思い出。死んだ人を悪く言わないってのは、残された人への思いやりなのかもしれないねぇ。