「リスの窒息」石持浅海。
- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/02/05
- メディア: 単行本
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いつもの石持さんの作風で突っ込みどころ満載、大変面白く読めました。
脅迫された側が『警察に通報しない』前提なので、通報した段階で話が終わってしまう(というか普通のサスペンスになってしまう)ため、手に汗握りました。ま、普通は通報するっしょ、新聞社だし。それにしても、会社の論理は深読みしすぎの自己保身でいっぱい〜♪でも、会社の行く末を案じるより、とっとと逃げちゃった方が個人の得だと思うんだけど。
一方の犯人側ののん気さは、切羽詰った本心の裏返しだったのね。家庭内の不和はあまりにも不幸、だからといってフィクションとも思われないのが悲しい。
そして一番の突っ込みどころは、主人公が脅迫メールの添付画像をいつまでも後生大事に保存しているところですね。そんな女いるかあ?作中ではいい人っぽい役回りだったのに、最後の最後で危ない変態に成り下がってガッカリ。毎度のことながら、こういうのは期待してないのでいらないよ〜と言っておく。