「カルテット!」鬼塚忠。
- 作者: 鬼塚忠
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2010/01/21
- メディア: 単行本
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音楽を介して家族再生のお話。予定調和、安心して読めた作品でした。
家族のため身を粉にして働いてきたのにリストラされ、再就職もままならず、妻には「今まで家庭を顧みなかった」と責められ。まあ夫婦仲の亀裂の原因は多々あるが、これではあまりにお父さんが非常に気の毒で…。ここまですれ違ってしまっては今さら手遅れなのかもしれないが、この人たちはどうしてもっと相互理解の努力をしないんだろう?わからん。
そして音楽の登場であります。音楽が家庭の危機を救うのだあ〜救いの手がかりが身近にあってよかったヨ、お父さん。(そういえば、読んでいる間ずっと私はもっぱらお父さんの味方だったなあ。)
しかしながら、おなじ音楽物のお話「船に乗れ!」を最近読んだ身としては、この単純でベタなお話、厚さも内容も薄い。。。濃い話ばかりがいい作品とは限らないけれど、もう少し書き込んでも良かったんじゃないかな〜と感じました。ちょっと残念。