「小暮写眞館」宮部みゆき。

小暮写眞館 (書き下ろし100冊)

小暮写眞館 (書き下ろし100冊)

両親の酔狂で古い写真館の建物に引っ越すことになった花菱英一高校1年生。看板もそのままなので、曰くつきの写真が迷い込み、話の流れで心霊写真探偵をすることになり…


面白かった!宮部みゆき、さすが。700ページ超の大作もサクサク、笑いあり涙ありのいろんな「愛」のお話だった。サイコー。
登場人物が多くて、でも面倒ではなく、それぞれキャラが立っててみんな良い。ちょっと陰険な人も、のんびりのん気な人も、心に傷を負っていて。英一君が係わった人たちが、救われた気持ちになるとホッとした。
そうこうしているうちに周囲に人との繋がりが広がって、最後は花菱家が…本当に良かった。スカッと爽やかな終わり方だった。
不動産屋の主人、須藤社長。この人はよくできた人だったなあ〜こういう人に私はなりたい。不動産屋事務員垣本順子。この人が影の主人公だったような。歯医者の息子、テンコ。いろいろ謎なひとだった。花菱夫の実家の人々。悪役だったが、ある意味一番気の毒な人たちだと思うわけで。


しかし厚い。こういう厚い本を読むときの姿勢は限られるなあ〜仰向けに寝転んでると、腕の筋肉がプルプル震えてきてシンドイ。いやはや、いい運動になりました。