「ふたりの距離の概算」米澤穂信。
- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/06/26
- メディア: 単行本
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古典部の面々も2年生になり、新入部員が仮入部。大日向は元気な女の子で、部も賑やかになると思われた矢先、大日向から「入部しません」の一言。あんなにいい雰囲気だったのになぜ?マラソン大会の最中、「省エネ」を自認する奉太郎が謎を解く物語。
人間関係の微妙な距離感が見事で面白かった。
友達でも恋人でも家族でも、言葉が足りないと何かしら誤解を生むんじゃないか。あえて聞かない、とか、知っていること前提で、とか、そんなことを繰り返していたらダメだ。キチンと付き合いたかったら、面と向かって話をしなくっちゃ。
でもって大日向だけれども、最初から思わせぶりな態度でイライラ。自意識過剰で、はた迷惑(笑)。最後に謎は解明したけれど、問題は解決していない終わり方。自分で何とかするのか、それとも奉太郎が手を貸したりするとか?…しないだろなあ。
奉太郎は省エネとかいいつついつも面倒見がいいよね,身内の場合は。で、千反田のことが好き、と。二人にはラブラブになって欲しいなあ。