「和菓子のアン」坂木司。
- 作者: 坂木司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2010/04/20
- メディア: 単行本
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以下メモ。
主人公梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり太めで容姿にコンプレックスがあり、男の人が苦手。高校卒業後進学も就職もせず、ニートになりかけて焦り、デパ地下の和菓子店でアルバイトをすることに…。
主な登場人物は、アンちゃん、椿店長(賭け事好きの女店長)、立花くん(イケメンで乙メン)、桜井さん(元ヤンのバイト仲間)。個性豊か過ぎる。特に立花くんのキャラは、最後まで想像しきれなかった(涙)。乙女系男子ってどんなの?
働き始めてまもなく辞めたくなったアンちゃんだったけど、周囲の人々の優しさに触れ、和菓子について見聞を広めるにつれ次第に……。読み始めの頃は、アンちゃんがすぐに辞めたいと口走るのでムッときた〜でも考えてみれば18歳だもんね。怖気づくのも仕方のないことかも。
「和菓子のアン」は人物紹介を兼ねて。上生菓子10個のうち一つだけ違うものを購入していったOLの謎。和菓子の名前には意味もあるってこと。
「一年に一度のデート」お盆のお菓子のこと…会えなくなった人を思う気持ちが切ない。
「萩と牡丹」やくざ風のお客さんに恐怖したアンちゃんのお話。
「甘露屋」売れ残りの商品のこと。デパートの裏事情が赤裸々に。こういうのは…ホントにあるのかな。ちょっと灰色な結末。
「辻占の行方」おみくじ付き煎餅の辻占を巡る謎。椿店長が抱えた辛い過去が…泣けた。ラストのアレは愛の告白じゃないのか?続きはないのか?アンちゃんのコンプレックスを解消させないのか?色々と気になる終わり方だった。