「海に沈んだ町」三崎亜記。

海に沈んだ町

海に沈んだ町

ああ、また三崎さんらしい作品だった。
「この世界とは違うどこか」のSF設定なのに懐かしく感じられる普段着の町の表情がとても心地よかった。この世界が抱えてる問題や歪みをシニカルに表現してる感じで、SFだけど身近なんだよね。
どの話も、逆らえない自然の力や時代の流れに諦め悟ったような住人たちがいて、最後の「ニュータウン」で、、、。
今回は白黒写真が挟み込まれていて、それがストーリーにとてもしっくりしていた。まるでこの想像上の町に本当に行って風景を切りとってきたみたい、素敵。